組織内のパソコンをドメインに参加させたい――そんなIT担当者の方へ、基本的な設定手順を解説します。接続がうまくいかない場合のトラブルシューティングは、別記事「ドメインに参加できない時の対処法」をご覧ください。
この記事でわかること
- 従来型のドメイン参加とMicrosoft Entra参加の違い
- 従来型ドメインへの参加手順
- Microsoft Entra IDへの参加手順
- 事前に準備しておくべき情報
結論から言うと、Windows11では、従来からある社内のActive Directoryへの「ドメイン参加」と、クラウドベースの「Microsoft Entra ID(旧Azure Active Directory)への参加」という2つの方式があります。組織の環境に応じて、適切な方式を選びましょう。
1. 2つの参加方式の違い
- 従来型のドメイン参加:社内に設置されたサーバー(ドメインコントローラー)を中心に、ユーザーやパソコンを一元管理する、以前からある方式
- Microsoft Entra参加:クラウド上でユーザーやデバイスを管理する、近年主流になりつつある方式。Intuneなどのクラウド管理ツールとの連携がしやすい
2. 事前に準備しておく情報
- ドメイン名(従来型の場合)
- ドメイン管理者のユーザーID・パスワード
- ネットワーク接続の状態(社内ネットワークへの接続、DNS設定など)
3. 従来型のドメインに参加する手順
- 「設定」の「システム」から「バージョン情報」を選ぶ
- 「ドメインまたはワークグループへの参加」を選ぶ(コントロールパネル経由で表示される)
- 「変更」を選ぶ
- 「ドメイン」を選び、ドメイン名を入力する
- ドメイン管理者のユーザーID・パスワードを入力する
- 案内に従って進め、完了後にパソコンを再起動する
4. Microsoft Entra IDに参加する手順
- 「設定」の「アカウント」から「職場または学校にアクセスする」を選ぶ
- 「接続」を選ぶ
- 「このデバイスをMicrosoft Entra IDに参加させる」を選ぶ
- 組織のアカウントでサインインする
- 参加先のテナント(組織)を確認し、「参加する」を選ぶ
5. Microsoft Entra参加のメリット
Microsoft Entra IDに参加させることで、条件付きアクセスや、Microsoft Intuneを使ったデバイス管理など、クラウドベースのセキュリティポリシーを適用できるようになります。リモートワークが多い組織では、従来型よりもEntra参加の方が管理しやすいケースが増えています。
6. どちらを選ぶべきか
既存のActive Directory環境が社内に整備されている場合は、従来型のドメイン参加が引き続き有効な選択肢です。一方、クラウド中心の運用に移行している、またはこれから整備する場合は、Microsoft Entra参加が適しています。両方を組み合わせた「ハイブリッド参加」という方式もあります。
7. 参加後の管理
ドメインまたはEntra IDに参加したパソコンは、組織の管理者が設定したポリシーに従って、セキュリティ設定やソフトウェアの配布などが一元的に管理されるようになります。個人での設定変更に制限がかかる場合もあります。
8. 設定に不安がある場合
ドメインやEntra IDへの参加設定は、組織全体のネットワーク環境に影響する可能性があります。不慣れな場合は、無理に自己判断で進めず、情報システム部門や、Microsoftの正規パートナーに相談することをおすすめします。
まとめ
- ドメイン参加には、従来型とMicrosoft Entra参加の2つの方式がある
- 従来型は社内サーバー中心、Entra参加はクラウド中心の管理方式
- 事前にドメイン名や管理者アカウントの情報を準備しておく
- 組織の環境に応じて、適切な方式を選択する
よくある質問(FAQ)
Q. 個人のパソコンでも、ドメインに参加させることはできますか?
技術的には可能ですが、通常は組織が管理するネットワーク環境が前提となるため、一般的な個人利用では不要です。
Q. Windows11 Homeエディションでもドメインに参加できますか?
いいえ、従来型のドメイン参加には、Pro以上のエディションが必要です。
Q. 参加後、元の状態(ワークグループ)に戻すことはできますか?
はい、同じ設定画面から、ワークグループへの変更に戻すことができます。

