「Slack AIって結局、無料で使えるの?」「ProとBusiness+って何が違うの?」――ここまでSlack AIの便利さをお伝えしてきましたが、実際に導入を検討するとなると、料金プランが気になりますよね。今回は、Slackの料金プランごとに、使えるAI機能がどう違うのかを整理していきます。名前だけ見ると似たようなプランに見えても、実際に使える機能にはかなりの差があるため、契約前にしっかり把握しておくことが、後悔しない選び方につながります。
この記事でわかること
- Slackの4つの料金プランの違い
- プランごとに使えるAI機能
- Business+とEnterprise+はどう違うのか
- どのプランを選べばいいかの考え方
結論から言うと、本格的にSlack AIを使うには有料プランが必要です。基本的な要約機能はPro以上、AI検索やRecapなど高度な機能はBusiness+以上で使えるようになっています。
1. Slackの料金プランは4種類
現在のSlackには、主に次の4つのプランがあります。
- Free(無料プラン)
- Pro
- Business+
- Enterprise+
2025年の料金体系改定で、Business+の内容が強化され、新しく最上位プランのEnterprise+が導入されました。AI機能をプラン本体に組み込む流れが進んでいる、と理解しておくとよいでしょう。
2. Freeプランでできること
Freeプランは、小規模なチームやまずSlackを試してみたい方向けのプランです。メッセージやファイルの履歴は90日間までしかさかのぼれず、音声通話(Huddle)も1対1に限られるなど、機能に制限があります。
AI機能については、基本的に本格利用向けではありません。Slackbotが一部プレビューとして提供される場合はありますが、Business+のような高度な機能を常時使えるわけではないため、仕事でAIを積極的に使いたい方には物足りないでしょう。
3. Proプランで使えるAI機能
Proプランになると、AI機能が実用的になってきます。公式情報によると、Proで使える主なAI機能は次の通りです。
- 会話・スレッドの要約
- Huddleの自動ノート(議事録)
- 検索結果の自動フィルター
「未読が多いチャンネルの要約だけ確認したい」「通話後にメモを取る手間を減らしたい」という場合は、Proでもかなり効果を感じられるはずです。
4. Proでは使えない機能もある
一方で、Proプランでは次のような高度な機能は基本的に使えません。
- AI検索(質問して回答をもらう機能)
- Recap(チャンネルの自動まとめ)
- ファイル要約・翻訳
- AIによるワークフロー自動化
- 本格的なSlackbot機能
これらを使いたい場合は、次に紹介するBusiness+以上を検討する必要があります。
5. Business+はSlack AIの中心プラン
2026年時点で、Slack AIを本格的に活用するなら中心となるのがBusiness+です。会話要約やHuddleノートに加えて、AI検索、Recap、ファイル要約、翻訳、ワークフロー自動化、そしてSlackbotまで、幅広いAI機能が利用できます。
公式サイトの案内では、料金は年払いで1ユーザーあたり月額15米ドル、月払いだと1ユーザーあたり月額18米ドルとされています(為替により日本円換算額は変動するため、契約時に最新の価格を確認してください)。たとえば10人のチームで年払いを選んだ場合、月額換算でおよそ150米ドルという計算になります。
人数が増えるほど費用も大きくなるため、「AI機能でどれだけ作業時間を減らせそうか」もあわせて考えたいところです。
6. Enterprise+で増える機能
Enterprise+は、大企業や大規模な組織向けの最上位プランです。Business+の機能に加えて、大きな特徴となるのが「Enterprise Search」という機能です。
Enterprise Searchでは、Slack内の情報だけでなく、SalesforceやGoogle Driveなど、連携している他の業務サービスの情報も横断して検索できます。「会社中の情報をSlackから探せる」というイメージのプランです。
7. どのプランを選べばいい?
用途別に整理すると、次のように考えるとよいでしょう。
- まずSlackを試してみたい:Free
- 未読と会議メモの負担を減らしたい一般的なチーム:Pro
- AIを本格的に業務へ組み込みたい会社:Business+
- Salesforceなど複数システムを横断検索したい大企業:Enterprise+
なお、会社でSlackを利用している場合、個人が勝手にプランを変更することはできません。通常はワークスペースのオーナーや管理者、情報システム部門が契約プランを決定します。また、Business+を契約していても、管理者が一部のAI機能をオフにしている場合もあるため、「使えるはずなのに使えない」というときは、まず管理者設定を確認してみてください。
8. 料金は「削減できる時間」で考えるのがおすすめ
Business+はProより高額になりますが、毎朝の未読確認や会議の議事録、過去ログ検索、資料の翻訳などに日々30分〜1時間かかっているとしたら、AIによる時間削減効果はかなり大きくなります。
月額料金の金額だけで判断するのではなく、「1人あたり何時間の作業を減らせそうか」という視点で考える方が、実際の導入判断には役立つはずです。
9. 費用対効果を考える簡単な計算例
料金だけを見ると高く感じるかもしれないので、簡単な考え方の例を紹介します。たとえば、1人あたり毎日30分の「未読確認・過去ログ検索・議事録整理」の時間があったとします。時給換算で2,000円の社員だとすると、1日あたり1,000円、月20営業日ならおよそ2万円の作業時間がかかっている計算になります。
Business+の月額(年払いで1ユーザーあたり15米ドル、日本円で2,000〜2,500円程度と仮定)と比べると、AIによって作業時間を半分程度減らせるだけでも、費用に見合う効果が期待できる可能性があります。もちろんこれはあくまで簡易的な考え方の一例であり、実際の効果は職種や業務内容によって変わってきますが、「月額料金だけ」で判断するのではなく、こうした視点も持っておくと、社内で導入を検討する際の説明材料になりやすいでしょう。
10. プラン変更のタイミングで気をつけたいこと
FreeからProへ、あるいはProからBusiness+へプランを変更する場合、契約更新のタイミングや、既存データの扱いについて事前に確認しておくと安心です。特に、無料プランでは過去90日分のメッセージしか閲覧できない制限があるため、有料プランへ切り替えるタイミングが遅れるほど、それ以前の情報にアクセスできなくなるリスクがあります。プラン変更を検討している場合は、早めに社内で相談しておくことをおすすめします。
まとめ
- Slackの料金プランはFree・Pro・Business+・Enterprise+の4種類
- Freeプランは本格的なAI利用には向かない
- Proでは要約・Huddleノートが使える
- Business+ではAI検索・Recap・翻訳・Slackbotなど本格的なAI機能が使える
- Enterprise+ではさらにEnterprise Search(横断検索)が加わる
11. 社内でプラン変更を提案するときのポイント
「自分の部署だけでもBusiness+にしてほしい」と感じても、料金プランの変更は多くの場合、個人ではなく会社全体で判断されます。もし社内で提案したい場合は、「なんとなく便利そうだから」ではなく、「毎朝の未読確認に1人あたり平均◯分かかっている」「過去ログ検索に週に何時間使っている」というように、できるだけ具体的な数字で現状の負担を示すと、判断する側にも伝わりやすくなります。まずは自分やチームの作業時間を1週間ほど記録してみることから始めてみるのもよいでしょう。
よくある質問(FAQ)
Q. 自分の会社がどのプランか分かりません。どう確認すればいいですか?
Slackのワークスペース管理者や、情報システム部門に確認するのが確実です。管理画面から契約プランを確認できる場合もあります。
Q. Business+を契約すれば、全員がすべてのAI機能を使えますか?
必ずしもそうとは限りません。管理者が特定のAI機能へのアクセスを制限している場合もあるため、「使えるはずなのに見当たらない」ときは管理者設定を確認してみましょう。
Q. 以前あった「Slack AIアドオン」は今も契約できますか?
Slack公式では、AI機能を追加料金のアドオンとして契約する方式から、プラン本体に組み込む方式へ移行が進められています。既存のアドオン契約の扱いについては、公式サイトの最新情報をご確認ください。
Q. まずはお試しでBusiness+を使ってみることはできますか?
無料トライアルの有無や条件は時期によって変わる可能性があるため、契約を検討する際は公式サイトで最新の案内を確認するか、営業窓口に直接問い合わせてみることをおすすめします。
次回は、SlackとSalesforceが連携してできる「Slack CRM」について解説していきます。

