結論から言うと、Excel Copilotでは、Pythonのコードを自分で書かなくても、「このデータの傾向を分析して」と日本語で頼むだけで、統計分析やシミュレーション、高度なグラフ作成をCopilotが代わりに実行してくれるようになりました。関数の知識がなくても、本格的なデータ分析に一歩近づける機能です。
この記事でわかること
- Excel CopilotでPythonが使えるようになった経緯
- 具体的な使い方の手順
- どんな分析ができるのか(実例つき)
- 関数の知識は不要になるのか
1. Excel CopilotでPythonが使えるようになった背景
Excelには以前から「Python in Excel」という、セルに=PY()と入力してPythonコードを実行する機能がありました。ただし、これはPythonの知識がある人向けの機能でした。
2026年のアップデートで、Copilotの「編集」機能からPythonを呼び出せるようになり、コードを書けない人でも、自然な日本語の指示だけでPythonの分析力を利用できるようになっています。Windows・Mac・Web版のExcelが対象です。
2. 基本的な使い方の手順
- 分析したいデータが入ったExcelファイルを開く
- リボンの「Copilotで編集」を開く
- やりたいことを日本語で入力する(例:「このデータの傾向を分析して」)
- 必要に応じてCopilotがPythonを使って処理を実行する
- 結果をシート上で確認する
Pythonの利用を明示的に指定することもできますし、内容によってはCopilot側が自動的にPythonを使う場合もあります。
3. 実例:売上データの傾向分析
たとえば月ごとの売上表がある場合、「Pythonを使って、この売上データの傾向を分析してください」と依頼すると、平均売上・増減傾向・成長率・月ごとの変化などをまとめてもらえます。SUM関数で合計を出すだけでは分からない「どう変化しているか」まで把握できるのが、Pythonならではの強みです。
4. 実例:異常値の検出
年間データの中に、ある月だけ極端に数字が高い、あるいは低いといったケースは珍しくありません。「Pythonを使って、このデータから異常値を探してください」と頼めば、統計的な手法をもとに、通常の範囲から外れた値を検出してもらえます。Excel初心者が自力で行おうとすると、統計の知識や関数の組み合わせが必要になる作業です。
5. 実例:複雑なグラフの作成
通常のグラフ機能でも棒グラフや折れ線グラフは作れますが、Pythonを使うと、分布図・相関関係・ヒストグラムといった、より高度な可視化ができます。「商品別売上と利益率の関係が分かるグラフを作ってください」といった依頼も可能です。
6. 実例:データのクリーニング
実務では、「株式会社ABC」「(株)ABC」「ABC株式会社」のように、同じ会社なのに表記がバラバラなデータがよく発生します。「この顧客データの重複や表記ゆれを整理してください」と依頼すれば、大量データの整理を得意とするPythonの力を借りて、こうした作業も進められます。
7. Excel関数の知識は不要になる?
ここは誤解しないようにしたいポイントです。Copilotが便利になっても、SUM・IF・COUNTIF・XLOOKUPといった基本関数を理解している方が有利です。理由は単純で、Copilotが出した結果が正しいかどうかを確認できるのは、基礎を知っている人だからです。AI時代でも、Excelの基本知識が不要になるわけではありません。
8. 利用する際の注意点
AIによる分析も万能ではありません。対象範囲の指定ミス、欠損値の扱い、計算条件の誤解などによって、結果がずれる可能性があります。特に売上・給与・契約など、業務上重要な数字を扱う場合は、必ず元データと照らし合わせて確認してから使いましょう。
まとめ
- Excel Copilotでは、日本語の指示だけでPythonによる高度な分析が可能になった
- 統計分析・異常値検出・高度なグラフ作成・データ整理などに活用できる
- Excel関数の基礎知識は、結果を確認するうえで引き続き重要
- 重要な数字を扱う場合は、必ず元データを確認する習慣を持つ
よくある質問(FAQ)
Q. Pythonの知識がなくても本当に使えますか?
はい、日本語で「やりたいこと」を伝えるだけで、必要に応じてCopilotがPythonを使って処理します。コードを書く必要はありません。
Q. どのプランで使えますか?
Microsoft 365 CopilotのアドオンやPersonal/Family/Premiumプランなど、Copilot対応プランでの利用が基本です。詳細は契約プランによって異なるため確認してください。
Q. 分析結果は必ず正しいと考えてよいですか?
いいえ、AIによる分析にも誤りの可能性があります。重要な判断に使う場合は、必ず元データと照らし合わせて確認しましょう。

