パソコンを開こうとしたら、パスワードをど忘れしてしまった――誰にでも起こりうるトラブルですが、正しい手順を知っていれば落ち着いて対応できます。今回は、Windows11でパスワードを忘れたときの、正規の再設定方法を解説します。
この記事でわかること
- Microsoftアカウントのパスワードを忘れた場合の対処法
- ローカルアカウントのパスワードを忘れた場合の対処法
- パスワードリセットディスクの使い方
- 今後同じトラブルを防ぐための工夫
結論から言うと、対処法は「Microsoftアカウント」か「ローカルアカウント」かによって異なります。どちらを使っているか分からない場合は、まずサインイン画面に表示されているメールアドレスの有無を確認してみましょう(メールアドレスが表示されていればMicrosoftアカウントです)。
1. Microsoftアカウントのパスワードを忘れた場合
Microsoftアカウントでサインインしている場合は、オンラインでパスワードをリセットできます。
- サインイン画面で「パスワードを忘れた場合」を選択する
- 本人確認のためのセキュリティコードの受け取り方法(登録済みのメールアドレスや電話番号)を選ぶ
- 送られてきたコードを入力し、本人確認を行う
- 新しいパスワードを設定する
この方法は、インターネットに接続できる環境であれば、スマートフォンなど別の端末からでも手続きを進められます。
2. ローカルアカウントのパスワードを忘れた場合
ローカルアカウント(Microsoftアカウントと連携していない、パソコン単体のアカウント)の場合は、次のいずれかの方法で対処します。
方法1:セキュリティの質問を使う
事前にセキュリティの質問を設定していた場合、サインイン画面でパスワード入力欄の下にある「パスワードのリセット」を選択すると、質問に答えることでパスワードを再設定できます。
方法2:パスワードリセットディスクを使う
事前にUSBメモリなどで「パスワードリセットディスク」を作成していた場合は、それをパソコンに挿入し、案内に従って新しいパスワードを設定できます。
方法3:別の管理者アカウントから変更してもらう
同じパソコンに、パスワードを覚えている別の管理者アカウントがある場合は、そのアカウントでサインインし、「設定」→「アカウント」から、パスワードを忘れたアカウントのパスワードを変更してもらうことができます。
3. 事前の備えが何も無かった場合
セキュリティの質問もリセットディスクも用意していなかった場合、個人の力だけで正規にパスワードを解除するのは難しいケースがあります。この場合、次の選択肢を検討しましょう。
- パソコンメーカーのサポート窓口に相談する
- 職場や学校のパソコンであれば、情報システム部門に相談する
- 最終手段として、Windowsを再インストールする(ただし、保存されているデータは失われる可能性が高いため、慎重に判断してください)
4. 第三者ツールによるパスワード回避には注意
インターネット上には、パスワードを回避・解析するとうたうソフトウェアが存在しますが、こうしたツールの利用はおすすめできません。自分の正当なパソコンであっても、意図しない不具合やセキュリティリスクを招く可能性があり、また同様の手口が第三者による不正アクセスにも悪用されうるためです。まずは本記事で紹介した正規の手順や、メーカー・管理者への相談を優先してください。
5. 今後同じトラブルを防ぐための備え
一度この経験をすると、次はしっかり備えておきたいと思うはずです。次のような対策を、今のうちにしておくことをおすすめします。
- ローカルアカウントの場合、事前に「パスワードリセットディスク」を作成しておく
- Microsoftアカウントの場合、電話番号や予備のメールアドレスなど、複数の本人確認手段を登録しておく
- パスワード自体は、パスワード管理アプリなどを使って安全に記録しておく
- PIN(暗証番号)でのサインインを設定しておくと、パスワードよりも忘れにくく、再設定も比較的簡単な場合があります
6. PINとパスワードの違いを知っておく
Windows11では、パスワードのほかに「PIN」でサインインする方法も用意されています。PINはそのパソコン単体に紐づく暗証番号で、万が一忘れてしまっても、パスワードよりも再設定の手続きが簡単な場合が多いです。日常的な使いやすさの面でも、PINへの切り替えを検討してみる価値はあります。
7. 家族や職場で共有しているパソコンの場合
複数人で共有しているパソコンでは、「誰のアカウントのパスワードを忘れたのか」を明確にしたうえで対処することが大切です。管理者権限を持つ人が変わってしまっていたり、誰も管理者アカウントの情報を把握していなかったりすると、対応が難しくなることがあります。共有パソコンでは、あらかじめ管理者情報を、責任者が分かる形で記録しておくと安心です。
8. 慌てて何度も入力を試さない
パスワードを思い出そうとして、何度も適当な文字列を入力してしまう方もいますが、これはあまりおすすめできません。アカウントの種類によっては、一定回数間違えるとロックがかかり、余計に手続きが煩雑になることがあります。思い出せないと分かった時点で、早めに本記事の正規の手順に切り替えることをおすすめします。
9. 落ち着いて対応すれば大丈夫
パスワードを忘れてしまうと、大事なデータにアクセスできなくなるのではと不安になるかもしれませんが、多くの場合、正規の手順を踏めば解決できます。焦って自己流の方法を試す前に、まずは本記事で紹介した公式の対処法を、順番に試してみてください。
まとめ
- Microsoftアカウントは、オンラインでのパスワードリセットが可能
- ローカルアカウントは、セキュリティの質問・リセットディスク・別の管理者アカウントのいずれかで対応する
- 第三者のパスワード回避ツールは、リスクがあるため使わない
- 今後に備えて、リセットディスクの作成やPINの設定をしておくと安心
よくある質問(FAQ)
Q. パスワードリセットディスクは、あとからでも作成できますか?
はい。現在のパスワードでサインインできている間であれば、いつでも作成できます。忘れる前に準備しておくことをおすすめします。
Q. Windowsを再インストールすると、データはすべて消えますか?
インストール方法によっては、個人用ファイルを保持したまま再インストールできる場合もありますが、確実ではありません。可能な限り、再インストール以外の方法を先に試すことをおすすめします。
Q. 会社のパソコンでパスワードを忘れてしまいました。
個人で対処しようとせず、必ず情報システム部門に連絡してください。組織のセキュリティポリシー上、個人での対応が禁止されている場合もあります。

